Intel Arrow Lakeの全体的な情報まとめ
Arrow Lakeは、Intelの新しいアーキテクチャを採用し、性能と電力効率の両面で大きな進歩を遂げています。CPUはPコア(Lion Cove)とEコア(Skymont)のハイブリッド構成を採用し、最大で8Pコアと16Eコアの計24コア24スレッドを実現しています。
注目すべき点は、Hyper-Threadingが無効化され、1コア1スレッドとなっていることです。
性能面では、前世代のRaptor Lake(第14世代Core)と比較して、シングルコア性能で最大8%、マルチコア性能で最大15%の向上が見られます。
これは主にアーキテクチャの改良によるIPCの向上によるもので、Pコアで9%、Eコアで32%のIPC向上が達成されています。 電力効率の面では大幅な改善が見られ、同等のパフォーマンスを約80W少ない消費電力で実現しています。
これにより、システム全体の消費電力が大幅に削減されています。 新たな特徴として、デスクトップ向けIntel CPUとしては初めてNPU(Neural Processing Unit)を搭載し、AI処理能力の向上を図っています。また、タイル構造を採用し、TSMCの最新プロセス技術を使用するなど、製造プロセスにも大きな変更が加えられています。 ただし、ゲーミング性能に関しては前世代とほぼ同等か、わずかに下回る結果も報告されており、この点では期待されたほどの向上が見られていない可能性があります。 総じて、Arrow Lakeは性能向上よりも電力効率の改善に重点を置いた設計となっており、これは現代のCPU設計のトレンドを反映したものと言えます。
デスクトップ向け Arrow Lakeのラインナップ
モデル名 | コア数 | スレッド数 | TDP | 特徴 |
---|---|---|---|---|
Core Ultra 9 285K | 24 (8P+16E) | 24 | 125W | オーバークロック対応 |
Core Ultra 9 275 | 24 (8P+16E) | 24 | 65W | 標準モデル |
Core Ultra 7 265K | 20 (8P+12E) | 20 | 125W | オーバークロック対応 |
Core Ultra 7 255 | 16 (8P+8E) | 16 | 65W | 標準モデル |
Core Ultra 5 245K | 14 (6P+8E) | 14 | 125W | オーバークロック対応 |
Core Ultra 5 240 | 12 (6P+6E) | 12 | 65W | 標準モデル |
バリエーション
- Kシリーズ: オーバークロック可能なハイエンドモデル
- 無印: 標準モデル
- Fシリーズ: 内蔵GPUを無効化したモデル(Core Ultra 7と5のみ)
- Tシリーズ: TDPを35Wに抑えた省電力モデル
バリエーション
- Kシリーズ: オーバークロック可能なハイエンドモデル
- 無印: 標準モデル
- Fシリーズ: 内蔵GPUを無効化したモデル(Core Ultra 7と5のみ)
- Tシリーズ: TDPを35Wに抑えた省電力モデル
ダイ構成
- B0ダイ: 高性能モデル用(8P+16E構成)
- C0ダイ: ミドルレンジモデル用(6P+8E構成)
Intel Arrow Lake (Core Ultra 200シリーズ)の価格情報
Intel Arrow Lake (Core Ultra 200シリーズ) の価格情報について、リークされた情報をもとに、米ドル価格と円換算価格をまとめます:
- Core Ultra 9 285K
- 価格: $589
- 円換算: 約88,350円 (1ドル=150円で計算)
- Core Ultra 7 265K
- 価格: $394
- 円換算: 約59,100円
- Core Ultra 7 265KF
- 価格: $379
- 円換算: 約56,850円
- Core Ultra 5 245K
- 価格: $309
- 円換算: 約46,350円
- Core Ultra 5 245KF
- 価格: $294
- 円換算: 約44,100円
これらの価格は、前世代のRaptor Lake Refreshと比較して、据え置きまたは若干の値下げとなっています。例えば、Core Ultra 7 265Kは前世代のCore i7-14700Kより$15安く設定されています。ただし、日本での実際の販売価格は、為替レートの変動や物流費、代理店手数料などの要因により、上記の単純な円換算とは異なる可能性があります。また、これらの価格情報はリークに基づくものであり、正式発表時に変更される可能性があることにご注意ください。