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    MVNOとは何か?MNOとの違いとメリット・デメリット、選び方まで完全ガイド

    MVNOとは何か?
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    スマートフォンの普及とともに、私たちの生活に欠かせない存在となった携帯電話サービス。しかし、毎月の通信費は家計の負担になりがちです。「少しでも安くしたい」と考えたとき、必ずと言っていいほど目にするのが「MVNO」や「格安SIM」といった言葉ではないでしょうか。

    一方で、「MVNOって具体的に何?」「大手キャリア(MNO)とどう違うの?」「安かろう悪かろうじゃないの?」といった疑問や不安を感じる方も少なくありません。

    この記事では、そんなMVNOに関する疑問を解消し、賢く携帯電話サービスを選ぶための知識を徹底的に解説します。MVNOの基本的な仕組みから、MNOとの詳細な比較、メリット・デメリット、代表的なサービス、そして選ぶ際の注意点まで、分かりやすくまとめました。

    1. MVNO(エムブイエヌオー)とは?

    MVNOとは、「Mobile Virtual Network Operator」の略称で、日本語では「仮想移動体通信事業者」と訳されます。

    この「仮想」という言葉がポイントです。MVNOは、NTTドコモ、au (KDDI)、ソフトバンクといった大手携帯電話会社(MNO)が全国に整備した通信回線網(基地局などのインフラ)を借りて、自社のブランドとして独自の料金プランやサービスを付加し、私たちユーザーに提供している事業者のことを指します。自前で物理的な通信網を持たないため、「仮想」の通信事業者と呼ばれているのです。

    一般的に「格安SIM」と呼ばれるサービスの多くは、このMVNOが提供しています。「格安SIM」は、MVNOが提供するSIMカードやサービスを指す通称として広く使われています。

    なぜMVNOは安い料金を実現できるのか?

    MVNOがMNO(大手キャリア)と比較して大幅に安い料金プランを提供できるのには、明確な理由があります。

    1. 設備投資・維持費の大幅な削減
      MVNOは自社で基地局などの大規模な通信インフラを建設・維持する必要がありません。MNOから回線を「卸売り」のような形で借りているため、莫大な設備投資やその維持管理にかかるコストを大幅に抑えることができます。これが、低価格を実現できる最大の要因です。
    2. 店舗運営コストの抑制
      MNOは全国各地に多数のキャリアショップを展開し、手厚い対面サポートを提供していますが、その維持には多額のコストがかかります。一方、MVNOの多くは実店舗を持たないか、持っていても限定的で、主にオンラインでの申し込みやサポートを中心に展開しています。これにより、店舗運営費や人件費を大幅に削減しています。
    3. サービスの絞り込みと効率化
      MNOが提供するようなキャリア独自のメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)や、多機能な留守番電話サービス、最新スマートフォンの大幅割引販売といったサービスを限定的にしたり、提供しなかったりする場合があります。サービスをシンプルにすることで、運営コストを抑えています。
    4. 広告宣伝費の抑制
      MNOはテレビCMなど大規模な広告宣伝を行っていますが、MVNOは比較的広告宣伝費を抑え、口コミやWebマーケティングを中心に展開する傾向があります。

    これらの要因が組み合わさることで、MVNOはMNOよりも significantly lower な料金プランを提供することが可能になっているのです。

    2. MNO(エムエヌオー)とは?

    MNOとは、「Mobile Network Operator」の略称で、日本語では「移動体通信事業者」と訳されます。

    こちらは、自社で周波数帯の免許を取得し、日本全国に基地局を設置・運用して、独自の通信回線網を構築・管理している事業者のことです。私たちが普段「大手キャリア」や「キャリア」と呼んでいる企業がこれに該当します。

    日本の主なMNOは以下の通りです。

    楽天モバイルは比較的新しいMNOであり、現在も自社回線エリアを拡大中です。そのため、自社回線がカバーしていないエリアでは、パートナーであるauの回線を借りて(ローミング)サービスを提供しています。MNOは、日本のモバイル通信の根幹を支える重要な役割を担っており、インフラ整備や技術開発にも多額の投資を行っています。

    3. MNOとMVNOの徹底比較!メリット・デメリットを深掘り

    MNOとMVNOは、提供するサービスの根幹(通信回線)は同じ(MVNOはMNOから借りているため)ですが、料金やサービス内容には大きな違いがあります。それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

    比較項目MNO (大手キャリア)MVNO (格安SIM事業者)
    回線網自社で保有・運用。全国を広くカバー。MNOから一部を借りて利用。
    月額料金比較的高め。充実したサービスやサポートを含む。最大のメリット:比較的安価。MNOの半額以下になることも。
    通信速度・品質安定しており、速度も速い傾向。自社で回線帯域を管理。時間帯や場所により混雑し、速度が低下する場合がある。借りている帯域幅に制限があるため。
    データ容量小容量~大容量、データ無制限プランが豊富。小~中容量プランが中心だったが、近年は20GB以上の大容量プランも増加傾向
    音声通話標準の通話アプリで高品質。かけ放題オプションも多様。専用アプリが必要な場合や、かけ放題の条件が異なる場合あり。品質はMNOと同等。
    サポート体制全国に多数の実店舗。対面での契約、相談、故障対応、初期設定サポートなどが充実。オンライン(Webサイト、チャット、電話)中心。自己解決能力が求められる場合も。一部店舗あり。
    提供サービスキャリアメール、キャリア決済、留守番電話、最新端末の大幅割引販売など多機能サービスはシンプルな傾向。キャリアメールやキャリア決済がない場合が多い。
    端末購入最新ハイエンドモデルからエントリーまで幅広い。分割払いや割引プログラムが充実SIMフリーのミドルレンジ~型落ちモデルが中心。セット販売もあるが、選択肢はMNOより少ない傾向。
    契約期間・縛りかつては2年縛りが主流だったが、近年は縛りなしプランや違約金の低額化・撤廃が進む。契約期間の縛りが短い、または無いプランがほとんど。乗り換えやすい。

    MNOのメリット・デメリット

    【メリット】

    1. 通信品質の高さと安定性: 自社回線を優先的に利用できるため、特に混雑時でも通信速度が安定しており、快適な利用が期待できます。カバーエリアも最も広範囲です。
    2. 手厚いサポート体制: 全国に展開するキャリアショップで、専門スタッフによる対面サポートを受けられます。スマートフォンの操作に不慣れな方や、トラブル時に直接相談したい方には大きな安心材料です。初期設定やデータ移行のサポートも充実しています。
    3. 充実した付帯サービス: キャリアメール(近年必要性は低下傾向ですが)、便利なキャリア決済、高品質な留守番電話サービスなどを利用できます。
    4. 最新端末の入手しやすさ: 最新のiPhoneやAndroidハイエンドモデルなどが発売と同時に購入でき、独自の割引プログラムや下取りサービスを利用できる場合があります。
    5. ブランド力と信頼性: 長年の実績に裏打ちされた高いブランド力と信頼性があります。

    【デメリット】

    1. 月額料金が高め: 手厚いサポートや充実したサービスが含まれる分、MVNOと比較すると月額料金は高くなる傾向があります。
    2. プランの複雑さ: 多様な割引やオプションがあり、自分にとって最適なプランが分かりにくい場合があります(近年はシンプルなプランも増えています)。

    MVNOのメリット・デメリット

    【メリット】

    1. 圧倒的な料金の安さ: なんと言っても最大のメリットは月額料金の安さです。利用状況によってはMNOの半額以下に抑えることも可能で、通信費を大幅に節約できます。
    2. 料金プランの分かりやすさと選択肢の多さ: データ容量ごとに細かくプランが設定されていることが多く、自分の使い方に合った無駄のないプランを選びやすいです。シンプルな料金体系の事業者が多いのも特徴です。
    3. 契約の自由度の高さ: 最低利用期間の縛りがない、または非常に短いプランがほとんどです。解約時の違約金も無料か低額なため、気軽に試したり、より良いサービスへ乗り換えたりしやすいです。
    4. 手続きの手軽さ: 申し込みからSIMカードの受け取り、開通手続きまで、多くの場合オンラインで完結します。店舗へ行く時間がない方にも便利です。

    【デメリット】

    1. 通信速度が不安定になる可能性: MNOから借りている回線の帯域幅には限りがあるため、多くの人が同時に利用する**お昼休み(12時~13時)や通勤時間帯(夕方~夜)**などは、通信速度が著しく低下することがあります。動画視聴やアプリのダウンロードにストレスを感じる可能性があります(※ただし、全てのMVNOが遅いわけではなく、事業者やプランによって差があります。近年は改善傾向も見られます)。
    2. サポート体制が限定的: 主にオンラインでのサポートとなるため、トラブル発生時に自己解決が求められる場面があります。対面での手厚いサポートを希望する方には不向きな場合があります。
    3. 利用できるサービスに制限: キャリアメールやキャリア決済が利用できない場合が多いです(代替手段としてフリーメールやクレジットカードなどが必要)。留守番電話などが有料オプションとなることもあります。
    4. 端末セット購入の選択肢が少ない: 最新ハイエンドモデルの取り扱いは少なく、ミドルレンジや型落ちモデルが中心となります。

    4. 代表的なMVNO事業者と料金比較(目安)

    日本には数多くのMVNO事業者が存在し、それぞれが独自の強みや特色あるプランを提供しています。ここでは、代表的な事業者の一部とその特徴、一般的な料金帯の目安をご紹介します。

    ※注意点※

    • 以下の料金は音声通話SIMの月額基本料金の目安であり、変更される可能性があります。
    • 別途、初期費用(事務手数料)、ユニバーサルサービス料、電話リレーサービス料などがかかります。
    • 通話料は別途発生します(かけ放題オプションを用意している事業者が多いです)。
    • キャンペーン等により、表示価格より安くなる場合があります。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
    MVNO事業者借りている回線特徴月額料金目安(音声通話SIM)
    IIJmio(みおふぉん)ドコモ、au老舗で技術力に定評。プランの柔軟性が高く、家族間でのデータシェアも可能。eSIMにも対応。2GB: 約850円 / 10GB: 約1,500円 / 20GB: 約2,000円
    mineo(マイネオ)ドコモ、au、ソフトバンクユーザー同士の助け合いコミュニティ「マイネ王」が活発。データ無制限プラン「マイそく」などユニークなサービスも。1GB: 約1,298円 / 10GB: 約1,958円 / 20GB: 約2,178円
    BIGLOBEモバイルドコモ、auYouTubeなどの対象サービスがカウントフリーになる「エンタメフリー・オプション」が人気。1GB: 約1,078円 / 6GB: 約1,870円 / 12GB: 約3,190円
    NUROモバイルドコモ、au、ソフトバンクソニーグループ。高品質な通信を低価格で提供する「NEOプラン」や、使い方に合わせた多様なプランが魅力。3GB(バリュープラスVS): 約792円 / 10GB(同VM): 約1,485円 / 20GB(NEOプラン): 約2,699円
    日本通信SIMドコモ「合理的〇〇プラン」として、無駄を省いた低価格プランを提供。かけ放題付きプランも非常に安価。1GB(合理的シンプル290): 約290円 / 10GB(合理的みんなの): 約1,390円 / 30GB(合理的30GB): 約2,178円
    OCN モバイル ONEドコモNTTコミュニケーションズが提供。品質に定評があったが、2023年6月26日に新規受付終了。既存ユーザーは継続利用可能。(※参考情報として掲載)
    イオンモバイルドコモ、au全国イオン店舗でサポートを受けられるのが強み。家族向けプランやシニア向けプランも充実。1GB: 約858円 / 10GB: 約1,738円 / 20GB: 約1,958円

    【料金帯の目安(音声通話SIM)】

    • 小容量(~3GB):月額 約800円~1,100円
    • 中容量(5GB~10GB):月額 約1,300円~2,000円
    • 大容量(20GB~):月額 約2,000円~3,000円

    上記以外にも、y.u mobile、LIBMO、HISモバイルなど、多くのMVNOが存在します。それぞれの公式サイトで詳細なプラン内容やキャンペーン情報を確認し、比較検討することが重要です。

    5. MVNOを選ぶ際の注意点とポイント

    MVNOへの乗り換えを成功させるためには、いくつか注意すべき点があります。

    1. 自分の利用状況を把握する:
      毎月どのくらいのデータ通信量を使っているか、通話はどれくらいするかを正確に把握しましょう。MNOのマイページなどで確認できます。これに基づき、最適なデータ容量や通話オプションを選びます。
    2. 通信速度の情報を確認する:
      MVNOのデメリットである通信速度低下が許容範囲かを確認しましょう。SNSや比較サイトでの口コミ、レビューを参考にするほか、一部MVNOが提供している「お試しSIM」を利用してみるのも有効です。特に利用頻度が高い時間帯(昼休みなど)の速度が重要です。
    3. 利用する端末の対応状況を確認する:
      現在使っているスマートフォンをそのまま使う場合、その端末が乗り換え先のMVNOで利用可能か(SIMロック解除が必要か、対応周波数帯は合っているか)を確認する必要があります。MVNOの公式サイトに対応端末リストが掲載されていることが多いです。
    4. SIMカードの種類とサイズを確認する:
      SIMカードには、物理的なカード(標準SIM、microSIM、nanoSIM)と、端末組み込み型のeSIMがあります。自分の端末に合った種類とサイズを選びましょう。
    5. 乗り換え(MNP)の手順を理解する:
      電話番号をそのまま引き継ぐ場合、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)の手続きが必要です。現在契約中のキャリアで「MNP予約番号」を取得し、乗り換え先のMVNOに申し込む流れが一般的です。手続きのタイミングによっては、電話が使えない期間が発生する可能性もあるため、手順をよく確認しましょう。
    6. 支払い方法を確認する:
      MVNOの多くはクレジットカード払いのみ対応の場合があります。クレジットカードを持っていない場合は、口座振替などが可能なMVNOを選ぶ必要があります。

    6. まとめ:あなたに最適な選択は?MNO vs MVNO vs オンライン専用ブランド

    MVNOは、通信費を大幅に節約できる可能性を秘めた魅力的な選択肢です。特に、**「月々のスマホ代をとにかく安くしたい」「データ通信はWi-Fiメインであまり多く使わない」「オンラインでの手続きやサポートに抵抗がない」**という方には、MVNOが有力な候補となるでしょう。

    一方、**「通信速度の安定性を最優先したい」「データ通信量を気にせず使いたい(無制限プラン)」「困ったときに店舗で直接相談したい」「最新スマホをお得に購入したい」**というニーズには、依然としてMNO(大手キャリア)が適しています。

    また、近年はMNO自身が提供する**オンライン専用の低価格ブランド(ahamo, povo, LINEMO)**も登場しています。これらはMNOの通信品質を比較的安価に利用できる点が魅力ですが、サポートはオンライン限定となり、キャリアメールなどの一部サービスは利用できません。MVNOとこれらのオンライン専用ブランドも比較検討することで、より自分に合った選択が可能になります。

    モバイル通信サービスの選択肢は、かつてないほど多様化しています。それぞれのメリット・デメリットを正しく理解し、ご自身のライフスタイルやスマートフォンの使い方、何を最も重視するのか(料金、速度、サポートなど)を明確にした上で、最適なサービスを選び出すことが重要です。

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